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Starry V3はできる限りバッテリー:ICR18650-26Jを使用しているのですが、充電サボって枯渇した時にNCR18650GAを使ったところ、本体がかなり熱を持つような印象を受けました。
その「印象」が本当なのか、バッテリーごとに機種温度に変化は生じるのか検証してみたいと思います。
使ったのは赤外線温度計(アフィ注:タイムセールで1,428円でした)、本当はサーモカメラがあると視覚的に素敵と思ったのですが、趣味に3万円は費やせませんので赤外線温度計で許してください。
----- プレ実験 -----
実際の本体表面温度の測定に入る前に、プレ実験でこの温度計がまともに機能しているのかチェックしました。
表面温度について一番データが揃っているのは「人間の体表温度測定」なので、身内(とスタッフ)に協力してもらって体表温度を測定しています。
洗濯物を干していた婆ちゃんの腕に協力してもらってます、体表温度32.7度、ちょっと高いですね(平均は約32度と言われています)
その他被験者
A:32.7度 B:31.9度 C:32.1度(自分:核心温度 36.6度)
D:32.3度 E:32.4度
概ね過去のデータ通りの計測結果となりました。この中で発熱している人はいません。
----- 実際の検証 -----
使用バッテリー
・NCR18650GA
・NCR18650B
・Efest IMR18650 2600mah 40A 3.7V
・VTC6 3000mAh
・VTC5 2600mAh
・VTC5A 2500mAh
・ICR18650-26J(純正)
(左から順にNCR18650GA、NCR18650B、Efest、VTC5、VTC5A、VTC6)
<Starry V3での検証について>
条件:設定温度 464F(機種最高温度)
気温:22度
本体温度:未加熱の安定状態が26.0〜26.5度
試行終了後は安定状態に達するまで冷却し、次の試行を実施する
・計測開始は起動から3分経過後(カウントダウンで7:00の時点)
(だいたい加熱完了まで45秒、それから2分ちょい後に計測開始)
・全てのバッテリーは満充電のものを用い、試行回数はそれぞれ1回
・シャグは詰めない
観測ポイントをA(トップ)、B(ボディ)、C(ボトム)とし、このシールの枠内で測定する。観測は加熱開始から3分経った時点でA→B→Cの順に行う。
結果
<NCR18650GA>
・A:39.3度 ・B:35.8度 ・C:28.8度
<NCR18650B>
・A:37.0度 ・B:32.7度 ・C:27.9度
<Efest>
・A:38.9度 ・B:34.3度 ・C:28.6度
<VTC6 3000mAh>
・A:38.0度 ・B:34.7度 ・C:28.0度
<VTC5 2600mAh>
・A:37.8度 ・B:34.9度 ・C:28.9度
<VTC5A 2500mAh>
・A:39.6度 ・B:36.4度 ・C:29.8度
<ICR18650-26J(純正)>
・A:40.0度 ・B:37.1度 ・C:29.6度
おまけ
<ICR18650-26J(純正)>で連続セッションした場合
5分間を連続3セッション継続して、実験開始から15分間加熱し続けた場合。
・A:55.2度 ・B:50.3度 ・C:34.5度 バッテリー:52.0度
結論
NCR18650GAより純正ICR18650-26Jの方が本体温度高いじゃねーかという微妙な結果になりました。
かつ、バッテリー容量やICR、NCR、IMRと本体の温度上昇の関係も見出せず、逆に言うと「1セッションであれば割と一貫して、さしたる温度上昇はみられない」という結論でもいいのかもしれません。
長時間の連続使用を行うと明らかに本体の発熱が見られます。これはどのバッテリーでも同じ傾向で、3回も連続使用すると持てないぐらい熱くなります。セッションごとにクールダウンの時間を設けよというのは納得の結果です。
Davinci IQなんかだと「バッテリーによっては本体がかなり発熱する」という噂話がかつてはまことしやかに囁かれていましたが、これもひょっとしたらバッテリーの差異よりは(連続セッションなどの)使用条件によるものが大きい気もしています。
この検証は次回Davinci IQでの温度変化の比較に続きます。
考察
測定ポイントを加熱開始から5分目とか、2セッション目後半にしたらもう少しバッテリーごとの発熱程度に変化がみられて有意義な結果がだせたかもしれませんが、
本来の使用方法から逸脱してわざと本体を発熱させるのも微妙な気がしたので、いったんStarry V3に関してはこの結果で止めとこうと思います。
記 2019/6/19