最初に記しておきますが、うまおじ自身はバッテリーについての専門家ではなく、素人に毛が生えたようなものです。門外漢です。
バッテリーに関する記事はあくまで参考程度にとらえていただいて、ご利用の際は自己責任でお願いいたします。
過去にいくつかバッテリーがらみの記事を書いてきました。
自分の記事を読み返していて思ったのですが、とにかく文字だらけで読む気がしません。
できる限り画像を多用し、分かりやすい導入記事を作ることにしました。
----- 基本の基本 ------
バッテリーの選択に際して、基本は販売サイトあるいはメーカーの推奨するバッテリーを使用しましょう。メーカーが「このバッテリーを用いてください」という情報が一番信頼できる情報です。
(例えばDavinci IQはNCR18650GA Panasonic NCR 18650 3500mah Peak 10Aを推奨しており、XMAX StarryはSamsung ICR 18650-26J 2600 mahを推奨しています)
----- バッテリーの見方 -----
バッテリーについて知りたい情報は、要は
・最大放電電流(peak, pulse, maxなど)
・連続放電電流(continuous)
・バッテリーの規格(IMR,INR,ICR,NCRなど)
・形状(フラット、ニップル)
・サイズ(18350,18650など)
ですが、情報に混在が見られます。その辺を整理しましょう。
--- 最大放電電流 ---
瞬間的にこの電流までは出せるという、瞬発力の話です。
Max(最大瞬間)、Peak(ピーク)、Pulse(パルス)という単語に置き換わってる場合があります。バッテリーによってはこの数値しか記載ない場合があります。
連続放電電流値だと思っていたら最大放電電流値だった、というケースはしばしばありうることです。
Amazonより、最大放電Aと連続放電Aが併記されている分かりやすい例。
このケースは連続放電Aを参考に選択ができます。
こちらは販売サイトより拝借した18650バッテリーの表記、このケースは最大放電Aしか記載がありませんので、連続放電Aの実際を探す必要があるわけです。
--- 連続放電電流 ---
連続して一定の時間は**Aまでの出力に対応しているという記載です。
細かい仕様についてはバッテリーごとのデータシートを探してそれを読み解く必要があるわけですが、例えばみんな大好きSonyのVTC(US18650VTC6)などは
30Aの放電において少なくとも40秒間はバッテリーの安全性が確保される、というデータになっています。
連続放電電流についてはContinuousという文言が用いられているケースがほとんどだと思います。日本語で記載がある場合は、2つアンペアの記載があれば低い数値の方であり、「連続」の言葉があればそれは連続放電電流だと考えて良いと思います。
ヴェポライザーは基板を介して出力を調整していますので大きなトラブルが生じるとは考えにくいのですが、基本的にはこの連続放電電流値がメーカー推奨値を上回っているバッテリーを選択すべきです。
----- わかりやすい例 -----
画像を見て、確認をしていきましょう。
非常に親切な表記です。Max continuous discharge((最大)連続放電電流)とMax pulse discharge(最大放電電流)の記載があり、
Continuous:10A, Pulse:15Aとすぐに分かります。助かります。
----- 自分で情報を探す必要がある例 -----
Flowermate V5NanoやFlowermate Slickに標準付属しているバッテリーです。
バッテリーの表記にICR18650、3.7V、2500 mAh、20ampという記載があり、
電流についての記載はこの「20A」なんだろうと推測ができますが何がどう20Aなのかさっぱり分かりません。(ただ、このように一つしか電流の記載がない場合はほとんどの場合、最大放電電流なのですが)
欲しいのは連続放電電流のアンペア数なので、バッテリー販売元の
「Flowermate」「battery」「ICR18650」「2500mAh」あたりのキーワードをもとに検索をかけると、このバッテリーは
・ICR18650 2500mah 3.7V Max20A Continuous10A
だと判明します、連続放電電流は10Aでした。
----- 情報がなくて非常に困る例 -----
バッテリーに18650 2600 mAh、3.7Vという記載のみされており、
緑のラップには「このバッテリーは適切に使わないと危険」みたいな印字があるのみ。
バッテリーの型番なども記載がないケースです。
これは購入時に「Sony VTC5を買った」という記憶・記録が残っていますから、逆にそこから情報を引っ張ってきますと
Sony US18650VTC5 IMR 18650 Pulse 60A Continuous 30Aとわかります。
逆にその記憶・記録がないと、さらにリラップなんかしてある場合はお手上げです。
----- 標準搭載(メーカー推奨)バッテリーが判明したら -----
基本的にはメーカー推奨バッテリーを用いれば良いと思いますが、手持ちの18650バッテリーを使用したい場合はこれら情報を元に、
信頼できるバッテリーセルの中から、メーカー推奨バッテリーよりも連続放電電流の値が大きいものを選んでおけば大きなトラブルは起きにくいだろうと推測できます。
バッテリー選択の例は下記の記事をご参考にどうぞ。
----- リラップの時に残しておくべき情報 -----
話がすこし横にそれます。18650バッテリーを頻用していると、被膜がスレたりして傷が入ったりします。被膜が破れて金属部が露出している場合は"その露出部がマイナス極"になります。言っている意味分かりますでしょうか?
被膜が広範囲に欠損している状態で金属ケースなどにバッテリーを入れておくと、+極と被膜の破れている部分(ー極)が通電しショートを起こす可能性がある(最悪爆発や火災の可能性がある)ので、
18650バッテリーを用いているユーザーは被膜の破損を見つけたらすぐにリラップをします。
熱圧縮テープを用いたリラップが一般的なので「18650 リラップ」などで検索をかけて見てください、100円以下でリラップできると思います。
さて、リラップするとバッテリーに記載されていた情報が失われますので、自分でテプラ等で情報を残しておく必要があります。可能ならばバッテリーに残しておく情報は
・バッテリー型番(NCR18650GAなど)
・メーカー、ブランド(Panasonicなど)
・バッテリー規格(NCR、IMRなど)
・容量(3500 mAhなど)
・最大放電電流
・連続放電電流
を記載しておくべきでしょう。例えば自分の場合はSony VTC5であれば
Sony US18650VTC5 2600mAh
IMR Peak 60A Continuous 30A
と記載しています。
そんなこんなで、だらだらとバッテリーの見方、選び方を書いてみました。
画像を増やしたので多少は読みやすくなっているといいなぁと思います。
記 2019/1/15