現状出回っているヴェポライザーについて
「コンダクション」「コンベクション」「ハイブリッド」の記載についてと、実際に自分が所有して使ってみての印象・実情とそれぞれの良し悪しについて記載してみようと思います。
-----そもそも-----
ヴェポライザーの草創期というか、去年・一昨年ぐらいまでは世に出回っているヴェポライザーは基本的には「コンダクション」ばかりでした。
この草創期の時代に真に「コンベクション」を名乗れるヴェポライザーは機能・構造・喫味のいずれを考慮してもFirefly2しか存在せず、
そのプレミア感、高価であること、コンベクション特有の喫味から一般に
「コンダクションに比べてコンベクションは喫味が良い」という認識が広がりました。
-----方式の違い-----
もう分かっている人に改めて説明する必要はないのですが、コンダクション方式は釜を炊いてタバコ葉を熱し、蒸気を楽しむという方式。
コンベクションは釜とタバコ葉に対して熱風を浴びせ、タバコ葉から抽出される蒸気を楽しむ方式。
ハイブリッドはコイルで熱風を産生しながらも、釜も温まってしまうので両者の特性を備える方式。になります。
---------------------
ここ昨今はおそらく過去に広がった「コンベクションは喫味が良い」という認識に乗っかり、あるいは構造上のコンベクションのいくつかのメリットからコンベクション方式を採用するヴェポライザーが増えてきており、
「喫味が良いと言われるあのコンベクションがこの価格で!」というような触れ込みで勢力を拡大しつつあります。
現状、所有している機種でコンベクションの名を冠しているものに(ハイブリッドも含めると)
・Firefly2 ・Fenix ・Fenix mini ・Fury2
・Arizer Solo ・Arizer Solo2 ・XVAPE FOG
・Ghost MV1 ・Vivant Alternate ・Flowermate Slick
・Kingtons Oval ・Flowermate V5Nano
こんなにあります、あくまで「持ってる中では」という話です。
-----真のコンベクションの特性------
コンベクションが素敵!立派!美味しい!!みたいな風潮ありますが、
真のコンベクション(=フルコンベクション)と呼べるものは世の中ではかなり限られており、
所有している機種の中では
世に知られている「おそらくこれはフルコンベクションだろう」と推測できるものは
・Haze Square ・Boundless Tera V3
ぐらいのものです。
そしてすべての機種に共通しているのは「取り扱いが非常にめんどくさい」ということ。
ほんの少し加熱が長くなったり、シャグがチャンバーからこぼれていたり、設定温度が微妙に高かったぐらいのことで焦げます、とても不味くなる。
チャンバーにシャグを詰める儀式、喫味のコントロール、喫味が出るまでの時間、吸い終わった後のメンテナンスなどを考えると
「美味く吸える瞬間は確かに美味いのだが、プロセスを考えると憂鬱になる」
というのがフルコンベクションの特性とも言えるのです。
つまり、「日常使いを考えた時に本当にフルコンベクションって良い機種なの?」というのはよく考える必要があるのです。
-----その他のいわゆる普通のコンベクション・ハイブリッドは?-----
フルコンベクション以外のコンベクション、あるいはハイブリッド機は程度の差こそあれコンダクション方式がかぶさってしまっている側面があります。
これらはすべてハイブリッド機と言っていいと思います(独断なので叩かれるかもしれません)
しかし、自分が日常使いをしているのは実はハイブリッド機やコンダクションばかりで、決して「フルコンベクションではない」ことはデメリットになっていません。
チャンバーにシャグがこびりつきにくく、シャグポンしやすい、コンダクション方式の特性を備えているので吸った感がある、余計な儀式をせずとも適当なメンテナンスで適切な喫味が出る、etc..etc..と、実はハイブリッド機の方が優れている部分は非常に多いのです。
前述の「コンベクション・ハイブリッド機を標榜している機種の中からフルコンベクションを除いたリスト」は
・Fenix ・Fenix mini ・Fury2
・Arizer Solo ・Arizer Solo2 ・XVAPE FOG
・Vivant Alternate ・Flowermate Slick
・Kingtons Oval ・Flowermate V5Nano
こうなるのですが、これらのほとんどは「人気機種」です。
つまり、「喫味が良い、素晴らしい」と認識されている真のコンベクション=フルコンベクションって実はあんまり受け入れられてないのです。
-----結局何が言いたいのかというと-----
この記事を書いた理由なのですが、メーカーもユーザーもあんまりコンダクションとかコンベクションとかにこだわらずに、胸張ってハイブリッドって書けばいいのに
あるいは「フルコンベクションはめんどくさいからハイブリッドがちょうどいいよ」みたいな風潮がもうちょっと出てきてもいいんですよね。
いたずらに「フルコンベクションってそんな凄いのか、コンダクションじゃない喫味を試してみたいから買ってしまえ」、とフルコンベクション買ったユーザーって高い買い物をして本当に満足しているのか疑問が残るのです。
(とはいえBoundless Tera V3に関してはフルコンベクションながら一定の評価を得ていることに驚いてはいるのですが)
フルコンベクションを愛し尽くしているユーザーさんからすると叩かれてしまう内容かもしれません、もしくは「お前の使い方の問題であって、お前が持っている機種でGhost MV1とFirefly2以外にもフルコンベクションの喫味を出すヴェポライザーはある」と反論を受けてしまうかもしれませんが、そこは是非アドバイスというか、コメント欄などでご意見を頂ければと思います。
フルコンベクションがもてはやされてる風潮あるけど、フルコンベクションってなかなか扱いが大変でめんどくさいと思うよ、という主観満載の記事でした。
記 2018/9/30