<前書き>
このブログは喫煙を推奨するものではありません。
タバコは健康を害します。できる限り吸わない方が良いものです。
紙巻きタバコから離脱できない方、少しでもタールによる健康被害を減らしたい方、
タバコ代を節約したい方、そういった人たちが最終的に禁煙へ向かうための情報提供を目的に作成しております。
ヴェポライザーのレビューは全て主観になります。
私が感じた印象は、実際にヴェポライザーを利用するかた達の印象とは異なるかもしれません。
喫煙は二十歳になってから。
その他、細かい詳細についてははじめにをご一読ください。
<第五十弾>
Kingtons Oval(クリックで本家、Kingtonsに飛びます)
Kingtonsの製品は過去にBlack Mamba、Black Widowをレビューしてきましたが、いずれも(個人的には)評価の高いヴェポライザーでした。
半年ほど前から「Oval、悪くないよ」というレビューがちらほら見られるようになり、しかしどこがどう良いのか、本音のところはどこが使いにくいのかというのが分かりにくいヴェポライザーでもありました。
このOvalという製品の良し悪しの分かりにくさは、この製品のギミックの多さからそれを好むユーザーと嫌うユーザーに分かれるところにある気がします。
個人的にはとても面白い、新進気鋭のヴェポライザーという印象を受けます。
[結論先取り、このレビューに書かれていること]
・マウスピースは明らかに好みが分かれると思う
・バッテリーが少し残念(1600 mah)
・比較的小さい
・喫味はボチボチ
・ここなら安いよ
[外観]
箱は大きい。シックな感じ。
開けるとコレ。肩すかしな感じ。
本体。重厚、しっかりした質感を感じます。作りが良いと思う。
ただ初見で「これヴェポライザーなの。吸ってみて?」と言われてきちんと使える人は皆無だと思う。
アクセサリー。MicroUSBケーブル、耳かき、ブラシ、コンセントレートポッド、フィルター。必要にして十分という感じです。
外観とサイズ感。フェニックスよりふた回り小さい感じ。ただし重いです。
本体上部の連結部を上に引き抜いて、90度回転させるとチャンバーにアクセスできます。チャンバーはステンレスで、メーカー公式では「コンベクション」となっております。
上部はそのまま引っこ抜けます。フルアクセスで掃除がしやすいように、との配慮だそうです。
さてマウスピースですが、本体上部の右側のボタンを強く押し込むとマウスピースが持ち上がります。最初は「どこまでマウスピースを立ち上げたら良いの?」で悩むと思いますが、答えは「割としっかり」です。
割としっかり立ち上げないと通気がなされません。
Davinci IQばりにギミックが多くて若干おなかいっぱいですが、底部にもひと工夫が。中央スイッチを手前にスライドさせると上の金属部が外れます。
これ。説明書にも記載がない。ウェブ上でも情報が少ない。
公式にrefillと書いてあったのでもしやと思ったのですが
あぁ、シャグ入れね。「ひょっとしてスペーサー的に?」と思いましたが、コレ自体はチャンバーのどこにも入りませんでした。純粋に交換用のシャグ入れで良いと思います。
使用中は一応こんな感じになります。外観にここまで説明割いたのは初めてな気がします。
[性能]
・電源ボタン2秒長押しで起動、起動時に2クリックで温度調節
・起動時に電源ボタン2秒長押しでoff
・インジケーターランプ
Level 1:190度
Level 2:200度
Level 3:210度
Level 4:220度
・ヒートアップ 30度 → 200度:35秒
・セッションタイム約4分30秒
バッテリーは公式が表記を盛ることが多々あるんですが、1600 mahで8回は妥当かつ仕方がない表記ですね。きちんと自分のメーカーの製品を認識している印象です。
セッションタイム4分30秒って、中途半端ですよね、でも実測値なので仕方ない。
他の操作方法は割と標準的です。
[喫味]
入手してから今日で3日目、試用したシャグが15種に及びますが、ちょっと適したシャグ探しに難航しております。
まず、空焚きとメンソールシャグ通しを入念に行うべきだと思います、ややケミ臭を強く感じるので、空焚き2回、メンソールシャグ通し(自分はチェ緑)を5回やって気にならなくなりました。
メーカーは「コンベクション」と書いてますが、フルコンベクションの喫味ではありません(比較はFirefly2とGhost MV1です)、ハイブリッドの喫味という評価で良いでしょう。
自分はメーカーがコンベクションのヴェポライザーをうたっている時、100%のコンダクションフレーバーというわけでもない、かといってフルコンベクションでもないと感じた時、逃げ道でハイブリッドという表現をしています
<チェシャグ 緑 Level1 190度>
Fenix miniと同じようなシャグ傾向、喫味傾向にあるような気がしますが、全く同じというわけでもないです。購入して喫味を感じられない人はおそらくマウスピースの立ち上げが足りてません、十分立ち上げてください。
チェシャグ緑では、割とはっきりしたメンソールフレーバー、わずかな甘みとシャグの仄かな香ばしさ、辛味を感じて、喫味としては比較的よく、上々です。突出して美味いというわけではないのですが、メンソールシャグとしては十分及第点の喫味だと思います。
Starryよりピークで爽やかさと濃厚さに劣り、Slickよりシャグの香ばしさや旨味に劣る感じがしますが、それでも十分な喫味です。
<チェシャグ 黒 Level1 190度>
メンソールがチェシャグ緑よりキレがあり、加えてシャグの香ばしさ、旨味が濃厚です。チェシャグ黒はSlickと同じぐらいメンソールフレーバーもシャグの喫味も出てきて、キックは強く濃厚。
というより、チェシャグ黒がかなり優秀なんですよね、これで大きく外れるということがあまりない。メンソールに困ったらとりあえずチェ黒買っておけというぐらい優秀。ほんと良いシャグが発売されたものです。
<チェシャグ 赤 Level1 190度>
焦げ味、酸味、割とチェシャグ赤の特徴を引き出してるとも言えますが、旨味が幾分弱く、Flowermate V5.0 Proの喫味を幾分濃厚にしたような感じです。Flowermate V5.0 proとBlack mambaを足して2で割ったような喫味ですか。
(あくまで好みですが)個人的にチェシャグはコンダクションでサクッと吸った方が総合的に美味いと感じているので、チェシャグ赤は美味いのですが喫味傾向はPAX3とかSlickとかNokivaとかシンプルな構造のヴェポライザーの方がよさげな感じです。
非着香でチェ赤で十分に満足できないと泥沼なんですよね、さて困った。
<ハイタバコ 黄 Level1 190度>
困ったときのハイタバコ黄。香ばしさ、甘みが幾分強く、辛味も感じます。
ミストが多く、喉から鼻にかけての刺激があります。
ケミ臭がとれて美味いんですが、なんかもう一つ、美味いシャグがある気がします。
いつもはチェ赤でもハイタバコ黄でも「うまいよおっけー」ってなっちゃう気がするんですが、まだ幾分不満。Ovalの期待値が高いせいだろうか。なぜだ。
<アメリカンスピリット オリジナルブレンド Level1 190度>
薄い。
<ZIG-ZAG Level 1 190度>
味がぼやけて特徴が分かりにくいです。正直苦戦しています。
<EXCELLENT Kir Royal Level1 190度>
酸味とカシスのフレーバーが溢れ、比較的濃厚で美味いです。
中盤以降はカシスフレーバーが弱まりますが、次第にシャグ自体のキックが出てきて割と良い喫味が持続します。
Kir Royalは買って損のないシャグだと思います。
<CHEETAH Level1 190度>
香ばしさ、渋み、酸味、鼻に抜ける刺激があります。酸味と渋みが抑え気味ならもう少し穏やかな気持ちで吸えるのですが、ちょっとキツイ。
<AKROPOLIS Level1 190度>
あ、これは刺激が少なくて吸いやすいですね。美味しい。それでも酸味が若干強くてダラダラというわけにはいきません。難しいなぁ。
<Pina Colada Level1 190度>
穏やかなパイナップルのフレーバーが、さほど強くない酸味、幾分の甘みとともに広がります。
これもボチボチで美味いです。
着香の方が美味しく吸える印象があります。
<コルツ グリーンティー Level1 190度>
Solo2のようなすごく美味いという感じではないんですが、嫌な風味のない爽やかで甘みと旨味のあるコルツグリーンティーが楽しめます。
これは美味いねー。ダラダラ吸っても楽しめる。
全体的に非着香で酸味と鼻に抜ける刺激が強く、着香ではそれが抑えられて美味しく吸える印象です。個人的には着香が全般的に美味しい。
[メンテナンス、使い勝手]
さすが一応コンベクションを採用しているだけあって、チャンバーの焦げ付きは皆無です。その分マウスピースのニコ汁は若干たまりやすく、定期的に掃除をする必要があります。
本体上部を外し、裏側のフィルター部(ねじ部)を外して、通風孔にアクセスします。マウスピース側は付属のブラシで掃除しますが、通風孔が狭くてなかなか掃除はしづらい。ギミックの多さが仇になっている印象。
シャグポンは使い方にもよると思うんですが、レビューで15回程度使用する限りでは難しい印象でした。
[ここなら安いよ]
Aliexpressで56.25 USDです。多分最安値。
国内だと18,000円overとかなのでおすすめできない。
[さいごに]
ギミックが多く面白い機種だと思いました。
喫味は非着香が全体的に苦手ながら、着香ではKir Royal、コルツグリーンティー、チェ緑、チェ黒では良い味を出し、それらの喫味は標準以上だったと思います。
非着香で満足いく喫味のシャグが見つけられなかったのが残念に思いますが、今後もダラダラとチェックを続けて見つけていきたいと思います。
そんなこんなで、50回目のレビューでした。
記 2018/8/27