ネタ提供jomoさん、ありがとうございます。
自己検証のネタがあまり多くなく、できれば独自記事を作りたいと思っていたのでこういうネタ提供は非常に助かります。
話の発端は以下でした。
<jomoさん>
時間とか余裕とかがありましたら、Fenixでエンハンスモードにするとソフトモードより5℃上がるというのが本当か確かめて貰えないでしょうか?
モードはボタン3秒位長押しで切り替え、ランプ低速点滅がSoftモード、高速点滅がEnhancedモードです
Fenixの温度センサーはチャンバーの真ん中位に巻きつけてあるのでそれ以下なら近い温度が出てくれると思います(ムラはあるかも)
Weecke Fenix自体の記事はこちらになります。
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あらまし(〜2018/9/5までの経緯)
プレ試験を行った後、本試験を行いましたが、他のユーザーさんの測定結果と明らかな乖離があったので、自分の温度計の精度の低さを疑いました。
工業用にも利用できる温度計を新たに購入し測定したところ明らかなデータの差異を認めました。
[測定系]
<シャグをできるだけ詰めておく>
試行ごとにシャグは交換しました。
<測定ポイント(観測点)>
どこでも良かったのですが、場所によってムラが出るのはプレ試験で分かっていたので、インジケーターに最も近い部で測定をすることにしました。
<温度記録>
測定手法を変更しています。
ソフトモード及びエンハンスドモードでそれぞれ20回測定し、そのセッションにおける最高温度を記録しました。1セッションの間で十分な高温に至らない場合は数セッション試行してセッション開始時に温度を上げた状態で最高温度を測定しました。
20回測定した結果から上位5つの温度を採用し比較しました。
用いたのはAD-5605Pです(アフィ注:〜350度まで測定可)
<結果>
<結果>
エンハンスドモードで明らかな温度上昇を認めました。温度上昇にはばらつきがありますが、概ね10〜15度程度の上昇がみられます。
<実際の違い>
・エンハンスドモードでは、温度上昇スピードが早い
・エンハンスドモードはヒートアップ完了後の温度降下が早い
(jomoさんの試験によると、温度下降の後一定温度に安定するようです)
・ソフトモードは、温度上昇スピードがゆっくり
・ソフトモードはヒートアップ完了後の温度降下がゆっくり
おそらくチャンバーがゆっくりながら均質にきちんと加温され、しっかりチャンバーが温まるのがソフトモード、急速加熱ながらチャンバーがしっかり加温されきっていないので温度降下が早いのがエンハンスドモードという感じでした。
<考察>
シャグのフレーバーをしっかり楽しみたいときはソフトモード、時間がなくて素早くキックを楽しみたいときはエンハンスドモードということで良さそうです。
自分はそんなモードの違いがあることも、ヒーティングに差があることも知りませんでした。
<追記>
さらにjomoさんによる詳細な追試がなされました。
自分の検証結果よりもjomoさんの検証結果の方が範囲が広く簡潔にまとまっていて分かりやすいと思います。
特にエンハンスモードで急速加熱を行ってから、想定された一定の温度までコントロールされ収束していくのは興味深い知見です。
情報をお寄せいただいたjomoさん、ありがとうございました。
この検証は興味深いものでした。
記 2018/8/25
更新 2018/9/5
最終更新 2018/9/8